シリコンフォトニクス研究グループ

准教授
高橋 和
Yasushi Takahashi

C10棟2階213 [内線3537]


私の研究室では、フォトニック結晶を用いたシリコンフォトニクス分野で、世界をリードする研究を進めています。フォトニック結晶は、21世紀になり急速に進展した新しいタイプの光デバイスで、ナノテクノロジーを用いて作ります。シリコンフォトニクスの究極的な応用目標は、シリコン光配線の実現になります。パソコンなどの心臓部分であるシリコンチップでは、電気配線を用いた情報伝達が省エネ・高速化の妨げとなっており、光によって情報伝達を行う光配線の実現が求められています。また、このような技術は、スマホの普及により、加速度的に増加している情報処理エネルギーを食い止める技術としても期待されています。当研究室は、世界最高Q値を持つフォトニック結晶ナノ共振器を作製することができます。この技術を生かして、シリコンフォトニクスの中でも最も難しいとされてきたレーザー開発において、世界最小のシリコンラマンレーザーを作ることに成功しています。現在、このレーザーの実用化に向けた研究を進めています。その他のシリコンフォトニクスの応用例としては、バイオセンサーがあります。これは、光配線よりもずっと簡単な技術で、それなりの市場規模も期待できるため企業も注目しています。より現実的な研究ターゲットですが、研究者の数はけして多くなく、大きな可能性を持った分野と言えます。当研究室の研究スタイルは、サンプルを自分で設計して、最先端の微細加工装置を利用して自分で作り、高度な測定技術を駆使して自分で測定して、期待した性能が出るかどうかを調べます。期待通りの性能が出れば、更に改良したサンプルを作り、期待はずれの結果の場合はその原因を突き止めるべく、新たなサンプルを作ります。これらの過程で明らかになる事実は、世界の誰もまだ知らないオンリーワンの知識となります。研究現場では、日々、新しいノウハウが生まれており、これらは参考書や論文にはけして書かれることのない知恵となります。また他大学や公的研究機関、に出向きサンプル作製や測定の一部を行うことも多いです。研究会などを通した交流は絶えず行うようにしています。民間企業とも頻繁に接触して、ベンチャー企業への挑戦も念頭にいれて研究を進めています。

 

実用的なシリコンレーザーの開発
バイオセンサーの開発
微細加工技術の開発
高機能シリコンフォトニクス素子の開発
フォトニック結晶ナノ共振器の世界最高Q値更新
光通信用世界最小波長フィルターの開発
シリコンラマンレーザーの量子力学的特性
世界最高Q値を持つナノ共振器の基礎物性評価
半導体レーザーを用いた新たなセンシング技術の開発