量子・光デバイス工学研究グループ

教授
岡本 晃一
Koichi Okamoto

B4棟2階W205 [内線6606]

准教授
和田 健司
Kenji Wada

B4棟2階W206 [内線6607]

助教
松山 哲也
Tetsuya Matsuyama

B4棟2階W206 [内線6635]


プラズモニクス、ナノフォトニクス、レーザー応用、医療工学応用をキーワードに、基礎からデバイス応用まで含めた幅広い研究を進めています。

高真空反応性蒸着装置、RFスパッター、原子層堆積装置等を駆使して様々なナノ構造材料を作製し、フェムト秒レーザー、ストリークカメラ、時間相関単光子計測、原子間力顕微鏡と近接場光学顕微鏡の融合装置等によってその光学特性を評価しています。加えて有限差分時間領域(FDTD)法、厳密結合波解析(RCWA)法等の電磁場解析シミュレーションも行い、実験と計算の両面から研究を進めています。また医療工学応用にはレーザーの他に超音波も用いています。

研究目標として、ナノ構造に基づく光物性・光機能性を利用した発光デバイス、太陽電池、光センサ等のデバイスの高効率化・実用化を目指しつつ、その物理・原理を詳細に解明して新しい学術分野として確立し、様々な光技術の限界を突破する新たな技術基盤の創成を目指しています。

また医療診断・治療のための新しい光イメージング法や光計測法を提案し、その開発を行っています。また、それらの開発に必要な光源システムの開発やその評価法の確立も同時に進めています。

プラズモニクス、ナノフォトニクスの光デバイス応用
表面プラズモンと半導体等の材料の励起状態(励起子)との相互作用により、新たな量子状態を形成し、それにより様々な光学特性が出現します。例えば発光効率や吸収効率が著しく増加し、高効率発光素子や太陽電池に応用できます。また発光遷移速度が著しく早くなることから、超高速光パルスやそれに基づく超高速光変調が可能になります。そのような新規光デバイスの開発を目指しています。

ランダム構造を用いたチューナブルなプラズモニック・メタマテリアル
ランダムに集積した金属ナノ構造が新しいプラズモニック・メタマテリアルとして機能することを見出しました。それによって、電子線描画装置等の特殊なナノ微細加工技術を使うことなく、プラズモニクスの効果を深紫外~赤外波長域でフレキシブルに制御するチューナブル・プラズモニクスの開拓に取り組んでいます。高効率発光、光センシング、フルカラー発色など幅広い応用が期待されます。

深紫外プラズモニクスの開拓
深紫外光は、あらゆる分野で重要度が増す一方であるにも関わらず、実用に耐えうる固体発光素子がない状況です。そこで、深紫外波長域に表面プラズモン特性を持つ金属ナノ構造を模索・作製し、深紫外プラズモニクスを開拓します。それとAlGaN系材料や超ワイドギャップ酸化物等の材料と組み合わせて、高効率深紫外発光素子の開発を目指します。同様の手法で赤外波長領域に拡張することも可能だと考えています。

高時間・空間分解スペクトロスコピーの開発と応用
近接場光学測定、非線形光学効果、超短パルスレーザーを組み合わせた新規ナノ光計測手法の構築に取り組んでおり、ナノスケールでの励起子や光ダイナミクスのみならず、ナノスケールでの熱のダイナミクス計測を目指しています。それにより励起子、プラズモン、フォトン、フォノンを総括的に理解し制御・応用することが可能になれば、光技術に革新的な発展をもたらすと期待しています。

超音波速度の温度依存性を利用した生体深部温度の計測と脂肪領域の検出
超音波速度の温度変化を利用する新しい原理を用いた非侵襲的に内蔵脂肪の分布を測定する診断装置を開発します。健康診断にも利用できるので、生活習慣病の早期発見・予防・治療判定に役立つと思われます。大阪市立大学医学系研究科との医工連携テーマです。

超音波速度変化による血管プラークの無侵襲診断装置の開発
脂質コアを含む血管プラークは剥がれやすく、脳梗塞や心筋梗塞の原因になる可能性が高いと考えられています。超音波速度変化の物質依存性を利用することで血管プラークの物質識別を行い、剥がれやすさの非侵襲診断が可能な画像診断装置を開発します。

ライブセルイメージングによる光毒性評価
生きた細胞を観察することができるライブセルイメージング技術を用いて、細胞への光照射による毒性評価を行い、光毒性の機構を解明します。

光ファイバーセンサーによる温度および振動計測
相互相関計測に基づいた小型・高速・高分解能な光ファイバーセンサーを開発します。海中の水温・振動や極低温媒質の温度などの環境情報や食後の体温変動などの生体情報を取得します。